大学時代は構造工学を専攻しました。具体的には構造物を安心・安全に造るために欠かせない力学や設計、材料などについて幅広く学びました。東京製綱に興味を抱いたきっかけは、大学3年時の夏休みに参加したインターンシップです。
2週間の期間中に、設計や製作に関する業務の流れを見学したほか、実際に社員の方とお話しする機会も多くありました。実際の業務や現場で働く方々の姿を見て温かい社風を感じました。またチームワークの良さにも魅力を感じ、このような環境で働き成長したいという思いが強くなり、入社を決意しました。
鋼構造ケーブル部では長大橋や小規模吊り橋、建築物などの構造物に使用されるケーブルや、それに用いる金具類の設計から製作管理、品質管理、納入までを一貫して行っています。私は設計業務を担当しており、構造物の使用条件や荷重条件に応じて、適切な材料や寸法を検討しながら図面を作成しています。製作部門や現場担当者との連携を図りながら、製品がスケジュール通りに確実に製作・納品されるように細部にまで配慮しながら業務に取り組んでいます。
入社3年目のとき、人道橋吊り橋の案件においてプロジェクトマネージャーとして管理業務を担当しました。製作や納期調整、社内外の関係者とのやりとりなど、多岐にわたる業務を責任ある立場として取り組みました。
常にやりがいを感じる反面、自分の経験不足や判断の遅さや甘さからスケジュール通りに物事が進まないことに対して、難しさやプレッシャーを感じる場面が多くありました。それでも上司や関係者など多くの方々にサポートしてもらいながら課題を乗り越え、無事に納品を完了させることができました。吊り橋が開通したときの達成感と喜びは今でも忘れられません。
設計について今よりもっと深く勉強し、自分の知識として確実に身につけたいです。そのためにもできるだけ多くの案件に挑戦し、実際の業務の中で直面するさまざまな課題を乗り越えながら、知識やスキルを積み重ねていくことが重要だと考えています。幸いにも、私の周りには親身になって相談に乗ってくれる先輩が多くいます。そんな環境に身を置いて柔軟性や対応力を養い、将来的には鋼構造ケーブル部を引っ張っていけるような、信頼される技術者として成長していきたいと思っています。